『古事記』と『日本書紀』

~大和神話~
①欠史八代

神武天皇の息子たち

神武天皇が128歳で亡くなると、その息子たちによる権力争いが起きてしまいます。 神武天皇が九州にいた頃に生まれた長男は、 大和で生まれた腹違いの弟たちを暗殺しようと試みます。 その動きを察知した大和生まれの兄弟二人は九州生まれの長男を討つことを決意します。 しかし、上の兄は異母兄弟を討てないと弱気になってしまいます。 そこで、代わりに弟が武器を取って、九州生まれの兄を〇しました。 弟の勇気を目の当たりにした大和生まれの兄は、父の跡を継げるのは弟だと確信し、 弟は第2代天皇として即位することになります。綏靖すいぜい天皇の誕生です。 図①

名前だけの天皇たち

綏靖天皇から第9代天皇までの8人は、この反乱以外では、 名前、結婚相手、子供、亡くなった年齢くらいしか記されていません。 どんな出来事があったのか、どんな功績を残したのかを知る手立てはありません。 そんな彼ら8人は、欠史八代と呼ばれています。 図②
この8人は本当に実在したのかを疑問視する意見も多いですが、 彼らは多くの一族の先祖して扱われていることから、 すべてが創作とは考えづらいですよね。 日本は先祖を大事にする文化を持つ国ですし。 そして第10代天皇になると、都は橿原周辺から纏向に移り、 情報が急に増えることになります。

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