はじめての日本神話 オオクニヌシ

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オオクニヌシは何の神様?

まずオオクニヌシは何の神様なのか
ずばり 縁結びや夫婦円満の神様・国土開拓の神様 です!
縁結びは有名ですね。
夫婦円満は、オオクニヌシが多くの神様と結婚したからだそうです。
そして、この国の基礎を作ったのがオオクニヌシなので、
国土開拓の神様としても信仰を集めています。

そんなオオクニヌシを祀っているもっとも有名な神社が、出雲大社です! 出雲大社

スサノオの子孫であるオオクニヌシは出雲で産まれました。
そして出雲から日本の基礎を作っていくことになります。
ただ、出雲のトップになるまでに、彼は多くの試練に向き合うことになります。4
それはもう、命をかけるほどの。

試練は続くよ どこまでも

そんなオオクニヌシについて簡単にまとめると、、、、


イケメンな王子として産まれたオオクニヌシ。
因幡の白兎を助けるくらい優しい心の持ち主。
(因幡の白兎については因幡の白兎(気になる方はクリック)をどうぞ)
だけど兄たちにこき使われる日々を送るオオクニヌシ。
図①
そして、兄たちが嫁にしたいと思った美しい姫と
オオクニヌシはイケメンだから結婚できた。
兄たち、とてつもない嫉妬をする。
すると兄たち、オオクニヌシを〇す。
母親の計らいで、何とか生き返る。
兄たち、再びオオクニヌシを〇す。
母親の計らいで、もう一回生き返る。
ただ、危なすぎるからスサノオが暮らす国に避難することに。
(スサノオは神様だから長生き!)
図②
その国で別の姫と恋に落ちるオオクニヌシ。
その姫の父親がなんとスサノオだった!
●スサノオ
「こいつ、イケメンやけど、
 俺の娘にふさわしい男か?」
スサノオによる、娘にふさわしい男か見極める厳しい試練が始まる。
(何か、既にもう充分なくらい試練を受けていますが、もう少し続きます)

スサノオの無理難題というかイジメを、
スサノオの娘や動物に助けられて切り抜けるオオクニヌシ。
ただ、オオクニヌシも我慢の限界だったのか、
スサノオが寝ている間にこっそりスサノオの娘と武器を拝借して脱出!
起きて、何もないことに気づいたスサノオ。
スサノオは追うのを諦めて、娘と武器をあげることに。
図③
その武器を使って兄たちをボコって
出雲の王になる!


、、、といった具合です
いや~、もう本当によく我慢した!って感じですよね。
本当に文字通り命もかけて(泣)。
しかも2回(泣)。
そしてオオクニヌシは出雲の国を大きく発展させていきます。
しかし、次はオオクニヌシ、国を発展させすぎて、
ある人物から不安視されることになります。
アマテラスです。
(やっぱりこっちも長生き)

国譲り


アマテラスは、オオクニヌシが治める国が
自分の国でなくなっていることに不安を覚える。
●アマテラス
「あの立派な国、本当は私の国なのに」
「なんとかせんと!」
話し合いの結果、国を譲ってもらうために交渉することに。
使者、派遣。
オオクニヌシとの交渉の結果、
●オオクニヌシ
「いいっすよ!
 アマテラス様に国を譲りますよ」
「ただし、条件があります」
「立派な宮殿をつくって!」
「そうしたら私はそこで
 家族とゆっくり暮らすので!」
使者、同意。
図④
そうして、オオクニヌシからアマテラスに国が譲られました!
そしてその立派な宮殿は出雲大社と呼ばれるようになりました。


そう、かつての出雲大社は高さが50mくらいの大きさだったとか。
(奈良の大仏殿よりも大きいくらい)
そしてオオクニヌシは隠居して、
目に見えない世界を支配するようになります。
そう、「縁」は目に見えないですよね。
だからオオクニヌシはあらゆる縁を結んでくれる神様なんです!

まとめ

オオクニヌシは、不幸すぎる試練があって、
苦労してようやくトップになれたのに、
その地位を簡単に譲ってしまうんです。
そんな潔さが、日本人に愛される理由なのかもしれません。
そう、実はオオクニヌシを祀っている神社は日本中にあるんです!
近所の神社を探してみると、意外と近くにいるかも。

また、オオクニヌシは限界を感じた時に
アマテラスとは違って、思い切った行動をしています。
今までイジメられてた人から娘と武器を奪って逃げるってすごい勇気ですよね~。
人には誰しも、勇気を持って踏み出す瞬間があるってよく言われますよね。
その時が来たら、勇気を出して思い切った行動をしてみると、
想像以上の良い未来が待っているのかも。

オオクニヌシから国を譲られたアマテラスは、
その国の主として、自分の孫を地上に向かわせます。
そして、そのアマテラスの孫の、孫の、子どもが、「神武天皇」です。

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