『古事記』と『日本書紀』 欠史八代

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神武天皇の息子たち

神武天皇が128歳で亡くなると、その息子たちによる権力争いが起きてしまいます。 神武天皇が九州にいた頃に生まれた皇子・多芸志美美タギシミミは、 大和で生まれた3人の腹違いの弟たちを暗殺しようと試みます。 その動きを察知した3兄弟のうち、次兄と末弟はタギシミミを討つことを決意します。 しかし、次兄は異母兄弟を討てないと弱気になってしまいます。 そこで、代わりに末弟が武器を取って、タギシミミを〇しました。 弟の勇気を目の当たりにした兄は、父の跡を継げるのは弟だと確信し、 弟は第2代天皇として即位することになります。綏靖すいぜい天皇の誕生です。

名前だけの天皇たち

綏靖天皇から第9代天皇までの8人は、タギシミミの反乱以外では、 名前、結婚相手、子供、亡くなった年齢くらいしか記されていません。 どんな出来事があったのか、どんな功績を残したのかを知る手立てはありません。 そんな彼ら8人は、欠史八代と呼ばれています。 この8人は本当に実在したのかを疑問視する意見も多いですが、 彼らは多くの一族の先祖して扱われていることから、 すべてが創作とは考えづらいですよね。 日本は先祖を大事にする文化を持つ国ですし。 そして第10代天皇になると、都は橿原周辺から纏向に移り、 情報が急に増えることになります。

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