難しい理由①:古代史の有名人は神話に出てこない
卑弥呼は、実は日本神話には一切登場しません!
そしてもちろん、邪馬台国も。
なので、これまで多くの研究者が
様々な見解を述べてきました。
このサイトのはじめての日本神話 モモソ姫では
天皇家の巫女として活躍したモモソ姫が卑弥呼かもしれないと書いています。
かもと書いたのは、
やはり具体的に卑弥呼もしくはヒミコと発音できる人物かどうかわからないからです。
また、中国の歴史書では倭の五王と呼ばれる王たちも、
日本国内ではそんな呼ばれ方をしていなかったのか、
『古事記』と『日本書紀』に倭の五王である讃・珍・済・興・武は登場しません。
ただ、この時代に大阪の大規模な古墳群が造られているので、
おそらくは古墳群の埋葬者に5人が居るとされています。
が、じゃあ具体的に誰がどの古墳?五人の王はそれぞれ具体的にどの天皇?
そういった疑問の明確な答えは、やっぱりありません。
つまり、古代史の知識は日本神話にあまり活かせないので、難しいんです。
難しい理由②:長寿にもほどがある
神話に出て来る人、皆長生きなんです。ありえないほどに。
例えば、初代・神武天皇は137歳で亡くなっています。
今でもギリギリなしと言える年齢ですよね。
ほかにも、10代・崇神天皇は168歳、12代・景行天皇は137歳、
ましてや神武天皇のおじいさんに当たる山幸こと火遠理命は580歳!
声を大にして「そんな馬鹿な!」って言いたくなりますよね。
ではなぜ、ここまで長寿なのか。
その理由は、中国や朝鮮などの周辺国から長寿の国として認知してもらうことと、
自国よりも古い歴史を持っている国だと認識してもらって、
国際関係での優位性を確保しようとしたからだと言われています。
つまり長寿=外交努力の証というわけです。
そんなに馬鹿な話でもなかったんです。
しかし、ここで生じるのが、
そんな長寿な人がいる訳ないから彼らは捏造だ!
という意見です。
わからなくもない意見ですが、さすがにすべて嘘だというと、今ある神社や伝承も全て嘘になるので、
それはないでしょう。つまりは年齢に大きな嘘があると考えるのが妥当です。
ただ、この国家レベルでの年齢詐称事件のせいで、年代がズレまくっているんです。
例えば、卑弥呼(=モモソ姫)と仁徳天皇のそれぞれで比較すると、
(大前提として作成者・キラクはモモソ姫を卑弥呼だとして紹介しています)
この年代のズレも、日本神話と古代史を難しくしているんですね。
難しい理由③:そもそも『古事記』と『日本書紀』が難しい
まず『古事記』ですが、天地創造から推古天皇までを上・中・下の3巻にシュッとまとめた古書です。
それに対して『日本書紀』は、天地創造から持統天皇までを全30巻のボリュームでまとめた古書で、
1つの神話でも各地の異なる伝承も複数載せているのが大きな特徴です。
そう、だからこそ難しい!
そして古事記と日本書紀でも少し内容に違いがあったり、
年齢に違いがあったり、家族関係が違ったり、もう滅茶苦茶なんです。
他にも、『古事記』と『日本書紀』の登場人物は複数の名前を持っていたり、
読みは同じなのに漢字が違ったりもします。
さらに極めつきは、まとめている情報も古代史として考えれば約1000年分、いやそれ以上かもしれない歴史の情報なんです。
つまり、『古事記』と『日本書紀』を完全に理解するなんてことは、まず出来ないんです!情報量が多すぎます!
そんな情報をすべて覚えるのならポケ〇ン全種類を覚える方が人生楽しいと、作成者自身も思います。
まとめ
そんな古代史についての情報を紹介していくうえで、
まず言いたいことは、
にわかでいいじゃない!です
全てを理解しようとするのではなく、
にわかでもいいので、楽しく日本神話と古代史に触れてほしいです!
そして理解する上でのズレなどを無くすために、 このサイトでの基準と時代区分を、次のページでまとめています。